奥山の桜植樹10年のあゆみと新しい夢のはじまり
                                奥山・登尾峠に桜を育てる会代表 広沢直子

 1993年秋、地区婦人会が地域に呼びかけて、奥山の沿道に初めて桜の苗木を植えてから十年の歳月が過ぎました。
その後も毎年のように苗を植え続けた結果、今では約160本のいろんな種類の桜が奥山のあちこちに育っております。
 この春には、十周年記念のお花見会を開き、地域の大勢の方々に満開の八重桜や、植えたばかりの苗の元気な様子を見ていただきました。
 この十年間、郷和会のご支援を得て、婦人会を組織母体に「奥山・登尾峠に桜を育てる会」を結成し、植樹した苗の保護育成を続けることが出来ました。
 一番人手がかかる草刈りについて近年は、ボランティア草刈りとして大勢の婦人会員OB会員の協力を得ており、また公民館産業部の活動として、草刈りをはじめ桜植栽地の整備事業が継続されています。婦人会並びに公民館のこのようなご協力に改めて心よりの感謝を申し上げます。
 奥山の自然を大切に守り、ここに他のどこにもない桜の名所をつくろうという活動は段々と広がりを見せ、5月の歩こう会で会場となった”ぬた場”を、後世に残る山桜の森に育てる事業が広く実行委員会を組織して始まりました。
 市の健康ウォ−キング・モデルコ−スにも選定されました。これからが、私達の夢の新しい1ペ−ジです。十年前の当初の夢がささやかに実現したことを、物故した役員の方々にも、感謝とともに報告したいとおもいます。

奥山の桜、十年の歩み
                          平成16年3月発行 志賀郷地区婦人会だより第34号に寄稿

 1993年秋、志賀郷地区婦人会が財団法人日本花の会の桜苗配布の支援を得て、奥山の登尾峠に至る沿道に桜の苗木を植えてから、十年の歳月が流れました。
 植樹十周年を記念して開いたお花見会には、内外から120余名の参加者があり、満開の八重桜を眺めながら、十年の歩みをふりかえり、これからの夢を語る有意義な集いとなりました。
 まだ花が咲かなかったはじめの数年間、熱心に世話をされた当時の役員さんの努力に対し心より感謝いたします。また毎年のように、役員さんの手によって新たな苗が植えられた結果、「奥山を桜の名所に」という夢が、今、目に見えるものになって広がってきました。
 奥山のぬた場の尾根一帯を「山桜の森」にする事業が、日本花の会の全国公募による「後世に残る桜の名所づくりモデル事業」に選定され、息の長い仕事としてスタ−トを切りました。この「桜の名所づくり植栽実行委員会」には、私達もその企画立案の段階から参画し、広い視野で学ぶ機会を得ています。
 「桜を育てる会」は婦人会の継続事業として生まれましたが、地道な活動を続けることができたのは、婦人会に集う女性の組織の力であったと思います。もちろん、奥山を運営管理する郷和会の、私達に対する物心両面にわたる支援がなければ、毎年の作業は続けられなかったかもしれません。
 改めて、郷和会の婦人会活動に対するご協力に、感謝申し上げます。自治会連合会からの助成金によって会計面でホット一息つくことが出来たことについても、ここで改めてお礼申し上げます。今年も、ボランティア草刈りに多くの会員の参加があり、さらに公民館産業部の力も合わせて、桜植栽地の整備が進みました。
 これからも私達は、女性組織としての自覚と責任をもって、他団体と連携し、地域に貢献する活動として、将来へ繋げていきたいと思います。美しい自然の中で、暖かい触れ合いが生まれ、続いていくことを願っております。